松浦亜弥 市原市市民会館 (06/4/1昼夜)

ANNでいろいろ言っていたので、一体何が登場するのかと幕が上がるのをドキドキしながら待っていると…、いつもと変わらぬ普通のセットと、黒いハットに金のコートを羽織った松浦さん。ちょっと拍子抜けしつつ、「I LOVE YOUの続き」を意外な曲が来たなぁと思いつつ聴き、次いで「奇跡の香りダンス。」に戸惑いつつもノリ、「SHINE MORE」を懐かしがる。MCでゲストのカントリー娘。も登場して、次の曲「GOOD BYE 夏男」が始まり、“いつもと何も変わらないな、もしかしてブラフだったか ?!”などと思い若干テンションダウンしつつあるところで曲が「The 美学」に突如切り替わり、“メドレー ?! メジャーシングル曲をメドレーでうっちゃるのか。ということは後半やはり何かあるな。”と俄然テンションが上がりはじめる(笑)。結局このメドレーで「Yeah!めっちゃホリディ」「桃色片想い」「I know」あたりをバッサバッサと片づけて松浦はいったん退場。
カントリー娘。コーナーが終わると、青のゴージャスなドレスで松浦が再登場。そして“新しい世界をお見せします”ということで、いよいよステージ中央の壁が回転して後ろから現れたのが……ピアノ ?! そしてしばらくしてバイオリン、ヴィオラ、チェロのストリングス隊も登場。…う?ん、普通にベース、ドラム、キーボードあたりが出てくるものとばかり思っていたので、これは全く予想外だった。

結局、ライブは大きく以下の3パターンで構成されることに。
(1) ピアノ + ストリングス演奏のみ。座って静聴
(2) カラオケ + 生演奏。スタンディング
(3) カラオケのみ。スタンディング

(1)(2)では、(1)がやはり新鮮でインパクトがあった。といっても「生演奏」であることより、「静聴」できたことが、だけど。乱暴に単純化すると、「ライブの魅力 = ステージ側要因 + 客席側要因」、で客席側要因は場面や視点によりプラスからマイナスまで様々な値を取りうるけど、ことハロプロ系ライブでは特に見たい聴きたい派の人たちにとってはマイナス値となる場合が少なくなく、今回「客席側要因 = 0の状況」=「松浦の魅力のみを堪能できる状況」を、5曲というまともな曲数分作り出した意義は大きい。松浦にとっても、全くごまかしの効かない状況・ささいなミスも許されない状況で歌う緊張感は確実にモチベーション維持に繋がるだろう。

(2)も、メインのメロディはカラオケなので、正直「生演奏」そのものの存在感は薄かった。ただ音が多いに越したことはないし、今までハロプロ系ライブであまり耳にしない音色を聴けたのは新鮮で良かった。松浦にとっても、あまりご一緒する機会のない楽器奏者と共演することは、こちらもやはり今後のモチベーション維持に繋がるだろう。

気になったのはメドレー。個人的にはノリをいきなり止められるので好きではない上に、今回は他にやりたいことがあるための、曲消化目的のようになっているのが残念。でもライブ時間は限られているし、「Yeah!めっちゃホリディ」「桃色片想い」くらいしか知らない人も来ているかもしれないし、様々な客層がいることを考えるとしょうがないかな。全く歌わないのと1コーラスだけでもあるのとではかなり違うから。

ということで、登場した楽器は予想外だったけど、終わってみれば尖った感じもなくて、うまい具合に生演奏を組み込んで変化を付けることができたなぁという印象。本人が言うとおり同じコトばかりしていても仕方がないし、かといって一気に変えるのは拙攻となる場合が多いので、こんな感じで焦らず着実に変化してゆけばいい。

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