紺野さん・小川さんのこと

二人にとってのモーニング娘。ラストツアーが終了してちょうど1カ月経ち、TV出演も途絶え、あとは新曲やツアーDVDの発売と夏のハロープロジェクト、ミュージカル待ちというまったりとした状況の中、そろそろ二人と自分の5年間について、具体的なコト抜きで総論的に極力簡潔に振り返ってみる。

他のファンがモーニング娘。に何を望んでいるのかは知らないが、自分が彼女らへのフォローに対するリターンとして望んでいたのは大きくは二つ。一つは芸能界の中で成果を出してくれること。言い換えると個を確立してくれること。結論を言うと二人は贔屓目で見ないならば、それを為し遂げたとは言い難い。その主因は彼女らにあるがそれはそれとして、タイミングに恵まれなかったのと、偉大な姉を持ってしまった妹の悲劇であったのもやはり否めない。加入後2年間ほど常に感じていたのが、とにかく機会が4期以前に比べてあまりに少なかったこと。使えないから使われなかったのか、使われなかったから使えなくなったのかはわからない。そしてその後も既に先輩達がやり尽くした場で、彼女らが辛うじて残っていた数少ない機会でもって成果を出すことはなかった。

もう一つは、想い出を作り上げること。言い換えるとプロとしての責務を全うしてくれること。確かに彼女らはこの世界で個を確立することは出来なかったかもしれないが、タレントとファンの立場でライブで共に歌って笑って盛り上がって、画面の向こうとこちらで笑って泣いてしんみりして、そういった想い出一つ一つが厳然とそこに積み重なっているのは事実で、これは二人と自分にとっての成果。でもこれはとても繊細なもので、数年かけて積み上げてきたものが一瞬にして崩れ去ったりもする。まだ数ヶ月残されており最後の最後まで気は抜けないけれども、最後の瞬間まで一つ一つ積み上げてゆき、二人と自分の5年間のそれぞれの活動の証を作り上げることができれば…いいね。