松浦亜弥 ハーモニーホール座間 (07/10/13昼夜)

ニューアルバム曲が歌われるのはもちろんとして、それ以外がメジャーシングル曲のオンパレードというのが想定外。想定外というかニューアルバムのことしか頭になくて、それ以外の曲が何がくるかなんて特に何も考えていなかったといった方が正しいか。ともかく、最近はメドレーなどでお茶を濁されることが常だった初期の楽曲の数々が、これでもかとばかりにフルで連発されて、自分を含めて現在の路線を肯定しようとしつつもやはり「あやや」が好きな少なからぬ人たちにはうれしいかぎりセットリスト。ただ楽曲は堂々復活させても衣装、特に露出はあくまで控えめ。これは一歩間違うとイタい人になってしまうから正解かな。
先方は何を意図しているのだろうか。CDリリースも久しぶりだしここらでファンサービスというかガス抜き?それともたまたまこういったセットリストを採用する機会がなかっただけで穿った見方をする必要なし?真相は永遠にわからないことだしいずれにしても、せっかくの堂々のメジャー曲オンパレードなんだから無邪気に楽しむのが正解か。
メジャーシングル曲のことばかり言っているけど、今回の目玉は個人的にはアンコール一曲目のアルバムタイトル曲の「ダブル レインボウ」の圧巻の歌いっぷり。「砂を噛むように…NAMIDA」や「笑顔」の歌いっぷりもいいけど、これらではちゃんとアイドル松浦亜弥であることを忘れずに歌っている。ところが「ダブル レインボウ」は、それらをかなぐり捨てて、歌うことのみに魂の全てをかけているようで、これこそ歌手の本懐なんだろうなぁと圧倒されながら聴き入っていた。そしてこの圧巻の歌いっぷりが活きるのも、メジャー「あやや」曲のオンパレードの、アンコールを挟んだ後という振り幅故なんだろうな。